いまもなお伝統を守り続ける
ベトナム中部少数民族に会いに行く
彼らは、独自の伝統文化や言語を持ち豊かな森の恵みを享受しながら、農業や採集、狩猟による半自給自足的な生活を今も送っています。わたしたちが訪れることができる村は、ハーブ村、伝統文化村、ライフスタイル村、自然探索村、ファミリー体験村、カトゥー織り村の計6つの村。それぞれの特徴をもったこの中から、2、3の村を巡ります。カトゥー族は独特の芸術センスを持ち、紺地に白いビーズを編み込んだ美しい伝統織物を使った衣装を身にまとい、集会所の柱には目を見張るような見事な彫刻が施されています。
ベトナム中部最大の都市ダナンから車で約2時間、ホイアンから約2時間半。クアンナム省ナムザン郡に住むカトゥー族に会いに来ませんか?きっと、とっておきの笑顔に出会えるはずです。
カトー族は古代家父長制の型に従います。すなわち男性が一家の暮らしに責任を持ち、意思決定を行い、政治権力を保持します。それに対し女性は家族の世話や、農作業に責任を持ちます。カトー族は、霊魂が地上の女性の間をさまよい歩き回っており、それゆえに女性は男性と比べて弱い一方、霊魂は女性の体内に入って女性に話しかけ、特別な霊的な力を授けることができるのだと信じています。カトー族の宗教と文化はベトナムの伝統的な信仰の中でも独特のものです。
狩りはカトー文化の中心であり、その崇拝の長に位置する精霊がコモール・バーです。彼女は森の精霊であり、鳥や蜂、魚、動物の守護者です。狩りが始まる前、村人は占いの儀式を行い、そのお告げから狩りがうまくいきそうかどうかを判定します。そして狩りがうまくいった場合には、毎回、獲物から一部を選り抜いて、この移り気な精霊(コモール・バー)に供えてその気を静め、次回以降の狩りの成功に力を貸してくれるようにと願います。殺された動物の精霊はグールの中に吊るされた頭蓋骨の中に永遠に住み、村人が行うあらゆる罪をコモール・バーに告げ口して、先々の狩りで危険をもたらそうとするのだといわれています。グール内の一切の儀式と慣習は、瞬きをすることのない目(訳注:頭蓋骨の目)から隠れるようにして、精霊たちに敬意を払って行われます。
カトー族は古代家父長制の型に従います。すなわち男性が一家の暮らしに責任を持ち、意思決定を行い、政治権力を保持します。それに対し女性は家族の世話や、農作業に責任を持ちます。カトー族は、霊魂が地上の女性の間をさまよい歩き回っており、それゆえに女性は男性と比べて弱い一方、霊魂は女性の体内に入って女性に話しかけ、特別な霊的な力を授けることができるのだと信じています。カトー族の宗教と文化はベトナムの伝統的な信仰の中でも独特のものです。
狩りはカトー文化の中心であり、その崇拝の長に位置する精霊がコモール・バーです。彼女は森の精霊であり、鳥や蜂、魚、動物の守護者です。狩りが始まる前、村人は占いの儀式を行い、そのお告げから狩りがうまくいきそうかどうかを判定します。そして狩りがうまくいった場合には、毎回、獲物から一部を選り抜いて、この移り気な精霊(コモール・バー)に供えてその気を静め、次回以降の狩りの成功に力を貸してくれるようにと願います。殺された動物の精霊はグールの中に吊るされた頭蓋骨の中に永遠に住み、村人が行うあらゆる罪をコモール・バーに告げ口して、先々の狩りで危険をもたらそうとするのだといわれています。グール内の一切の儀式と慣習は、瞬きをすることのない目(訳注:頭蓋骨の目)から隠れるようにして、精霊たちに敬意を払って行われます。